前々から猫を飼おうかとは思っていた。
だけど、お世話のことや留守にしたときの面倒さから長い間飼うのを封印してきた。
ある日、ホームセンターのペットコーナーでこの娘を見かけたときから真剣に考え始めたのだ。
お店の人が抱っこを勧めたときからは、メロメロだった。
そして仮の入金をすぐに済ませてしまった。
その時は生まれてから2ヶ月ほどだった。
まだ弱々しく、僕にしがみつく姿には少しはかなさが感じられた。
命とはこんなに軽いものかと思った。
ワクチン注射の2回目まではショップに預かってもらうことにして、土日には顔を見せに行ったのだ。
そして抱っこの時にパーカーの紐にじゃれあう姿を見ては、安らぎを感じていた。
お迎えの準備のために、ネットでケージを見て注文したり、トイレとベッドの用意をした。
思ったより場所をとるので、ペットを飼うということはいろいろ犠牲にしなければならないことを悟った。
さて、飼うにあたってこの娘に名前と付けなければいけない。
最初は海外の女性の名前とかにしようと思ったが、猫らしくないと感じた。
そこで食べもの、とくにお菓子系の名前にしようと思った。
この娘は長毛のスコティッシュフォールドなので、ふわふわしたものをイメージした。
シフォン、スフレ、メレンゲ、シュクレ…
シュクレはフランス語で砂糖の意味である。
猫らしいイメージがしたので、シュクレと名付けた。(なんとなく顔が浮かんだのだ)
まだ君もなじめないかもしれない。
そのうち呼べば答えるようになるのだろうか。
猫はそんなになつかないとは思うけれど。